■最近の大河ドラマを見て思う。
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と言っても、私はたまに流れているのを見ているだけに過ぎませんが。
それでも思うことがありまして。
こういう話が出てくるのも分かります。
高橋昌明 「平清盛 福原の夢」
大河ドラマ「平清盛」放送決定記念公演と、来年の話なんですが神戸市は最近調子が悪いようで、先走りをしまして、この際大いに盛り上げようという企画でしょう。
このドラマの時代考証をしており、台本が明日来るそうです。
ただ、大河ドラマというのは史実ではない。
中には大河ドラマの方が本当のことであって、歴史家の方が嘘であると言われ、大変迷惑しています。
そういった訳で、大河ドラマを見ていなかったが、最近、近江の北の方で3姫が出てくる番組を見て、前途大変暗い思いをしています。
歴史の名を借りたお話で、それはそれで楽しまれればよいのですが、いくらドラマとはいえ、歴史上の人物が出てくるのだから、何を書いても良いわけでもない。
私は平家の研究を30年やっているが、分からないことばかりです。
これはありえないだろうということが沢山出てくる。
「清盛殿」とか「頼朝殿」と相手の実名を呼ぶ場面がある。
実名で呼ぶのは大変嫌われる行為で、名前をよばれるということは、相手に支配されるとか、自分の大事なモノを持って持っていかれると思われていた。
だから官職名で呼んだりした。
だが、これでは見ている方が誰が誰だか判らないから、仕方ないのかもしれない。
もしそういったありえないことが出てきたら、私は懸命に止めたのだが振り切られたと思ってください。
脚本家は、朝ドラ「ちりとてちん」の脚本を書いた藤本 有紀さんです。
起用された理由が群像を描くのに優れているからだそうです。
実際に会ってみると、「アァァ・・・これは大変だ」と思いました。
才能豊かな方だとは思いますが、歴史のことに必ずしも詳しくない。
ということで、果たしてどういう事になりますか?
ドラマ製作者の名前が出てきますが、そのなかに私の名がなかったら、喧嘩別れして辞めてしまったとお考えください。
http://bittercup.blog81.fc2.com/blog-entry-2791.html
この歴史検証される方が言うのはほんの一部に過ぎないでしょう。
勿論、これは日本ドラマだけではなく……ウリナラファンタジーと有名な韓国歴史ドラマでもそうなのでしょう。
ついでに言うと、ドラマだけではなくて戦国BASARAってゲームのCM見てても酷く思うんですけれど。
綺麗すぎるっちゅーねん。
……この一言に尽きると思うのです。
まず、思想が綺麗すぎます。
そもそも1945年より前は、本当に生きるか死ぬかの時代です。
戦場での情けなんて無駄どころか意味をなさない代物ですし、命を奪うことこそが誉れという時代です。
その中でも日本の武士道や西洋の騎士道など、自分自身が動物にまで堕ちないように必死に人間としての誇りを命がけで磨いた時代でもありました。
そういう時代の人間に、今の平和ボケした人間の……戦争ダメ、口先だけの人命大事、その上で誇りが大事……ってドラマを描いても、何の意味もないのです。
そして何より……衣装や顔、服など、もう何から何まで綺麗すぎます。
私は歴史の変なところが好きで、例えば平安時代なんかは京の都と名高かったけれど、あちこちに死体が転がっていたとか、身体を洗うのは月に一度だけとか、体臭を誤魔化すためにお香を炊き、脂ぎった髪の匂いを誤魔化すために髪に椿油を塗りたくっていたとか何とか……
西洋でも、道に放り捨てる糞便の匂いが凄まじかったために、香水が流行ったという。。。
そういう下の事情とか夜這い上等の性交渉の在り方とか(通い婚とか和歌を送る手順とかも)、あまり教科書の歴史では語らない下劣な実情が好きな下種い人間でありますが。
それが、歴史の真実です。
我々は、今、清潔で平和という素晴らしい恩恵の中にいます。
我々は、今、非常に恵まれて生きているのです。
そういう過去の現実を理解し、時代相応の汚さ、時代相応の命の軽さを表現出来るドラマこそ……そして、その汚さの中に生きる美しさを見いだせるドラマこそ、真の歴史ドラマだと思うのですよ。
だからこそ、ここまで素晴らしい映画が出てこないのは、まぁ、当然なのでしょう。
上辺だけの美しさを取り繕い、本当の時代ドラマならではの表現から遠のくばかりでは、話にならない訳です。
はっきり言って、今の大河ドラマというものは、これ↓↓↓と全く変わりはないのです。

この画像は韓国の歴史ドラマをあざ笑うために誰かが編集したものでしょうが、はっきり言って、今の日本のテレビドラマの現状を見ているならば、とても笑えたものではありません。
勿論、程度の差はあるでしょうけど……目くそ鼻くそってヤツです。
はっきり言いますが、歴史をなぞっただけで史実とは違うのが大河ドラマって言うのなら、こういうの↓↓↓と全く変わりません。


いや、コンセプトがはっきりしている分、こっちの方がマシかもしれませんよ。
だってコレなら、中途半端に歴史を誤解される恐れもありませんからね!!
早い話が、時代考証を無視するならいっそ笑えるくらい徹底的にやってくれ……と言いたいだけなんですよ。
中途半端に時代劇と名乗って当時の生活を中途半端に真似るから……
要は、こういう話です。
コレ↓↓は、著作権として抗議すべきレベルの話ですが。

ここまで来ると↓↓、もう笑いしか出ませんから。。。

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