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■食料自給率について真剣に考えてみた ~ 急 ~

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さて、前回までのエントリで、品目別での日本の食料自給率が算出されました。

1.主食類= 17.61%
2.野菜類= 40.76%
3.畜産類= 25.80%
4.魚介類= 82.96%
5.油脂類=153.59%
6.その他= 53.10%


ただし、この数値にも当然ですけれど問題があります。
……まず、油脂類
この状況でもまだ輸入しているという時点で、どう考えてもおかしいのです。
まぁ、食用として摂取している以外に、食用として使っている……早い話が、料理用油としての用途がこの計算では欠けているので、どうしてもこういう奇妙な数値が出てくるのですけれど。

加えまして、主食……穀物類の自給率が想像以上に低い理由
それは即ち、生産重量と食卓に上るときの重量差が大きいのが原因なのでしょう。
早い話が、ですね。
ご飯は炊く時点で重量が2.4倍に増えます。
パンにもパスタにも水は入っているでしょう。
それらの数量を計算に入れていない分、この穀物類での錯誤が激しいものとなっております。
ま、その水の重量によって主食類が2倍に増えるとして考えたとしても、まだ主食類の自給率は35%程度でしかないのですが。。。
ちなみに、野菜などのように収穫時よりも食卓での重量が減っているものに関しては減耗率を見ているのですけれど、増えるという事態を想定していなかったため、こういう錯誤が発生したと考えられます。

……結論としまして。
私個人が算出方法を変えて計算してみましても、未だに日本の自給率は低いままです。

あくまで馬馬式計算法での話ではありますけれど、こうして計算していく内に、何が問題かくらいは考えられましたので、意味はあったと思うのです。

という訳で、それらの数値が縮減した主因を挙げさせて貰いますと。。。

まず最初に、食料廃棄率が25%もある一方で、畜産類に対する飼料の自給率が25%しかないという現実があります。
結局……廃棄食料を廃棄せず、畜産業の飼料として利用できるようになれば、かなりの自給率改善になると思うのですけれど。

勿論、捨てないというのが最高の選択肢ではあります。
私個人の考えですけれど、劣化しない保存方法ってのが開発された時点で、日本における廃棄食料の半分以上が海外での救助・支援活動に対して転用が可能となるでしょうから、今、食料分野において最も開発が急がれるのは真空包装等の、劣化しない保存技術の開発だと切実に思いました。
……と言うか、25%は捨て過ぎです。

加えまして、肥料の自給率が低いというのも問題だと思います。
肥料は大きく三つの成分に分かれているのですけれど、窒素質肥料は日本で十分に生産されています。
問題は、リン酸質肥料とカリ質肥料です。

リン酸質肥料の原料となるリン酸というものはリン鉱石として得るのが今までの基本だった訳です。
ですが、リン酸があり過ぎて困る事態ってのも日本では起こっております。
……赤潮です。
あの水面に浮遊するプランクトンの残骸をかき集め、そこからリン酸をかき集めることで、肥料に有効活用する技術が生み出せたのならば、リン酸質肥料の自給自足が可能となるのではないでしょうか??

同様に、カリ質肥料の製造も国内で賄えば……食料自給率の向上が図られると思うのです。
勿論、誰かの発明におんぶ抱っこの夢みたいな願望にしか過ぎませんけれど、とてつもない日本人ならば、やってくれると思うのですが。。。


まぁ、結局のところ。
農家や畜産業者、漁師さんたちがその稼業を行って生計をまともに立てられるような流通価格が補償されてない限り、食料自給率なんて低下する一方なんですけどね。
その辺りの調査は、また今度してみましょう。。。


あ、それと。。。
私は食料を輸入するなと言いたい訳ではありません。
そもそも、世界各国の多用な食事を楽しめるというのは、はっきり言いまして贅沢の極みであり、人間に生きて日本人であって良かったと胸を張って誇れる瞬間でもあります。

ですが、食料と言う生命の根幹を相手に依存している状態で、果たしてそれが正常な国家運営と言えるのでしょうか?
別にイタリア産ワインが飲めなくても死にはしません。
インド産のカリーが食べられなくても死ぬわけじゃないのです。
中国産餃子が食べられなくても死ぬ……と言うか、食べたら死にかけますか。
まぁ、そういう訳で……外国からの輸入が何らかの問題で止まってしまった場合でも、死なない程度の生命維持が可能な食料自給率は最低でも必要だと思うのです。

勿論、食料輸入が貿易の大きな要素であり、外交の駆け引きの一つとして有効なものだとは理解しております。
そういうマイナス面がなければ、日本は貿易で勝ちすぎて世界中から顰蹙を買うかも……とも思います。
でも、国家の義務が国民の生命と財産を守ることで、万に一つの可能性が重なった場合だとしても国民の生命と財産が脅かされる危険があるのならば、それらを回避する努力を常日頃から国家が行うのは当然の義務だと思うのですよ。

要は、海外産の食料はあくまで嗜好品で止めておくくらいが理想と思うのです。
と言うか、日本人ならば米を食べましょうよ。
私なんて、三食米を食べないと……夕飯は日本酒でも可……調子が悪くなって頭が回らないのですけれど。。。
よくパン食で生活出来るな~って本当に思う今日この頃。


私見ではありますけれど……日本国において、エネルギー問題の次にこの食糧問題ってのは深刻だと思っております。
後は少子化、政治屋、マスメディア……の順番かな??
生憎と食糧問題も少子化問題も、身体が徐々に壊死するように、ゆっくりと進行していく問題だからこそ、深刻なんですけどね。
売国政治屋みたいに、原因が分かり易ければ打つ手も分かり易いんですけれども。。。


あ、そうそう。
計算の数値をあちこちに根拠として提出しておりましたけれど、計算式がないとただの適当な数値にしか思えないでしょうから、貼り付けておきます。
18-01.jpg

ちょっとはみ出る……かな?


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■食料自給率について真剣に考えてみた ~ 破 ~

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食料自給率について真剣に考えてみた ~ 序 ~ からの続きであります。

タイトルは、別に妙に人気の出ている某アニメから取った訳じゃありません。
歌舞伎の構成から来ていますので、誤解なさらないように。。。
私、基本的にあのシリーズ、あんまり好きじゃないんですよね。


っと。前回の続きから。

必要供給量と、流通確保供給量を算出したのが前回まで。


その上で、それぞれの栄養素別における国内生産量を見ます。
……ソースは、農林水産省のデータより。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/index.html
上の方にある、食糧需給表平成20年度概算値を見ております。

そのデータから、国内生産量を自分が勝手に六つに割り出した表に当てはめてみます。

1.主食類=13,699
2.野菜類=19,082
3.畜産類=13,664
4.魚介類= 5,028
5.油脂類= 2,028
6.その他= 6,956


この式で日本人に必要な単純自給率を計算してみましょう。

1.主食類= 58.12%
2.野菜類= 89.47%
3.畜産類=131.76%
4.魚介類=137.76%
5.油脂類=458.02%
6.その他= 96.85%


と、まぁ、意外にも凄まじい自給率が算出されました。
ですが、ここでホルホルする訳にも行きません。

これは生産された食料全てが流通上の廃棄無しに、全て食用可能だった場合の自給率なのです。
はっきり言いますけれど、そんなことはあり得ません。
だからこそ、ここから流通ロス率について考えて見ます。
早い話が、前回で割り出した25%増の数字を分母とすれば良いだけですね。

1.主食類= 46.50%
2.野菜類= 71.58%
3.畜産類=105.41%
4.魚介類=109.94%
5.油脂類=366.42%
6.その他= 77.48%


ですが、これだけで自給率が決まってくる訳ではありません。
食糧生産品は、人間の食料にだけ使われる訳ではないのです。

穀物類は飼料となります。つまり、国内産飼料の重量を引くことで、純食料用穀物重量を割り出します。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/index.html
の最下部にある飼料需給表により、国内産の租飼料は平成19年度で4,277ですので、これを穀物から減算します。

いも、豆類はでんぷん等に加工される分、食料としての純消費は少なくなります。
加工分の数量、そして食卓に並ぶまでに減ってしまう減耗量と二項目あるのですが、どちらも国内産・輸入量の割合を考えていないので、按分することで算出します。
単純に国内産重量/国内産+輸入量という計算をしただけですけれど。。。

同様に、魚介類や油脂類から取られる飼料分は農林水産省の食糧需給表から按分した数値を使います。


また、畜産類は食料自給率のルールにおいて、国内での飼料分しかカウントしないというルールがありますのでそれらを計算します。
先ほど見た飼料需給表によれば飼料の国内生産分は25%と明記されているので、畜産類の生産量は25%とさせてもらいます。

また、魚介類の内、国内生産分の中で……122は養殖業による生産分ですので、これは25%しかカウントしません。
http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/17.html

加えて、これは馬馬(umama)式算出法ですので、農作物の自給率に肥料自給率も影響させます。
http://sizai.agriworld.or.jp/h-gyosei/ryutu/kagakuhiryo.html
平成12年までとデータが少し古いのが難点ですけれど。。。
窒素質肥料は凡そ100%以上を国産で賄っておりますけれど、リン酸質肥料は37%、カリ質肥料に至っては4%に過ぎません。
全肥料重量で計算すると……肥料自給率は64%にまで低下します。
では、これを農作物全てに対して乗算します。
つまり、穀物と農作物、そして植物性油脂質に対してです。

これらの計算を行うと……

1.主食類= 5,187
2.野菜類=10,866
3.畜産類= 3,344
4.魚介類= 3,794
5.油脂類= 850
6.その他= 4,767

と、なります。
その上で、日本国の必要食料自給率を計算してみると……

1.主食類= 22.01%
2.野菜類= 50.95%
3.畜産類= 32.25%
4.魚介類=103.70%
5.油脂類=191.99%
6.その他= 66.37%


廃棄分を考えた流通確保自給率は……

1.主食類= 17.61%
2.野菜類= 40.76%
3.畜産類= 25.80%
4.魚介類= 82.96%
5.油脂類=153.59%
6.その他= 53.10%


と、なる訳です。

と言うところで、最後のエントリへと続かせてもらいます。


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■食料自給率について真剣に考えてみた ~ 序 ~

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いや、前のエントリが不真面目だったという訳ではなく、本腰を入れてこの問題を考えてみようと思った訳です。

40%前後と日本で叫ばれている食料自給率というものが、色々と問題のある、現状を理解するためには全く役に立たない代物ではないか?という発想の下に書かれたのが今回のエントリなんですけれど。。。

はっきり言わせて貰いますと、今回から暫く続くエントリは、私自身が結論も出ないままに書き込み、考え、数値計算を行いつつ進めていきますので、非常に乱雑な文章になると思います。
分かり易い言葉を心がけはしますけれど、はっきり言いまして……自分自身もどんな結論が出るかすら分かっていない試みを行うので、本ブログ来訪者への配慮まで気が回るかどうか難しいのです。

一応、全てが終わった後で、ざっと簡単なエントリでまとめをするつもりではありますけれど。。。

そこまで理解した上で、以下、延々と続く面倒くさい数値だらけのこのシリーズを読んで下さる方のみ、目を通して下さいまし。。。


まず何かを始める上で最初に考えなければならないのが、現状把握です。
何かを改めると言うのは、迷った時と同じと考えてください。
つまり、現在位置を突き止める……現在の問題点を理解することが大事なのです。


ってな訳で、今の食料自給率の問題を列記すると。。。

1.カロリーベースでの雑多な計算でしかなく、真の日本の食糧事情からはかけ離れているのではないか?という疑いが残っている点。
2.畜産物は飼料におけるカロリー量で按分した数字であるのに対し、同じように肥料を輸入に頼っている農作物は全ての国内収穫量を国産として扱っている点。
3.国内における流通されなかった分や食べ残し等の廃棄物が26%にも及び、それらが自給率内に計算されているという点。


ざっと説明すると以上の3点が現在使われている食料自給率の問題点です。


1.のカロリーベースでの計算式が問題なのは、肉類と野菜類のカロリー差が大きいという点でしょう。
人間は肉だけで生活出来る訳でもありませんし、カロリーだけで生きている訳でもありません。
そんな訳で、現状を把握するならば……もっと自給率をブレイクダウンすることで、現在の日本の食糧問題を把握することが大切だと考えます。
よく見てみると、MPJでも問題として取り上げられているようで。。。
http://mp-j.jp/modules/d3blog/details.php?bid=4

そのままでは私に数々の知恵を授けてくださった三橋貴明氏と同じ問題的だけで終わってしまいます。
私の目標は、氏に匹敵する知性である以上、氏の得意分野である経済学以外の部門で、負ける訳にもいきません。
せめて、歯牙にかかるレベルの理論をぶち上げたいのです。
氏の土俵たる……数値基準の理論に基づいて。。。

だからこそ、私は勝手に食料自給率を作り出します。
馬馬(umama)式食糧自給式と名付けましょうか。
いや、まぁ、名前は適当ですけどね。

原則は三つ。
一、平成20年付近の数値を基本的に扱うこととする。
(あまり年度がかけ離れていると信頼できなくなるため。人口は平成20年10月1日段階の127,692千人を基準とします)
一、統計データは信用できるものとする。
(幾ら食料自給率が信頼おけないからと言って、統計データを信頼しないと何も出来ないため)
一、食料廃棄については、必要供給量流通確保供給量の二つを考える。流通等における廃棄率は現状を考えて25%と一律に考える。
(各食品別の廃棄率を把握するのは、現実問題として不可能です)


その原則を考えた上で、下↓のソースからデータを引き出します。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/11/dl/h1109-1b.pdf

平成20年度における日本人の摂取栄養データです。
一人当たりの平均カロリー0が1867kcalですから、それを元に割り出すと最も分かり易いカロリーベースの数量が出るでしょう。

次に、37ページより、それぞれの栄養摂取種別を考えます。
細かくブレイクダウンすればするほど現状把握に近づくのですけれど、あまり詳しく見ると個人的に嫌気が差しますので、六つくらいに分解します。
1.主食類(米、小麦、芋等)。
2.野菜類(豆、野菜、果物)。
3.畜産類(肉、卵、牛乳)。
4.魚介類(飼料用を除く)。
5.油脂類(植物油、動物油)。
6.その他(糖類、調味料、きのこ等)。


嗜好飲料……つまりお酒やサプリメントの類は考えません。
お酒には結構な米が使われているようですけれど、まぁ、計算式がややこしくなるのでカットします。
お酒は生活必需品ではなくて、嗜好品であると思って下さい。
……私にとっては必需品ですけれど、ま、それはそれ。

って、あれ?
この表……カロリー計算じゃなくて重量計算ですね。
農林水産省のデータも重量ベースがありますから、重量ベースで行きましょう。
……カロリーは考えないでいて下さい。
ああ、本当に付け焼刃の匂いが。。。
閑話休題。

その上で、日本人が必要なそれぞれの総量を割り出します。
という訳で、エクセルちゃんに頑張ってもらいました。
単位は千トンです。

1.主食類=23,569
2.野菜類=21,328
3.畜産類=10,370
4.魚介類= 3,659
5.油脂類= 443
6.その他= 7,182


これが日本国の必要供給量と仮定します。
つまりが、食料自給率における分母って訳です。
そして、次の数値が、日本国における流通確保供給量です。
要は2割5分増しってだけですけれど。

1.主食類=29,462
2.野菜類=26,660
3.畜産類=12,963
4.魚介類= 4,573
5.油脂類= 553
6.その他= 8,978

という訳で、日本人が必要とする供給量が出ました。


ちょっと長くなったので、ここら辺りで『~ 序 ~』を終わります。


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■食料自給率について。

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某所で喧嘩を売られたので、買ってみます。
と言うか、基本的に喧嘩というと相手の言葉すら聞かず、理論も考えずに火病る人間が多い中こういう理知的な論争ならば大歓迎。。。

まず、食料自給率の問題点

カロリーベースであるということ。
……人間カロリーだけで生きている訳じゃありませんからね。
まぁ、目安でしかないという理論は理解しております。
それでも、目安としての機能は果たしていると思いますので、ちょっとこのグラフをご覧下さい。

食料自給率推移

……どんどん下がっておりますね。。。
さて、ここで更に一つ問題があります。

1960年の日本人摂取カロリーは幾らでしょうか??
あっさり答えてしまうと、高度成長期で日本人摂取カロリーが頂点に達していた頃ですから、2096kcal程度です。
それに引き換え、今の日本の摂取カロリーは1948kcalです。
ちなみに、終戦時の……あの生産設備を完全に破壊され、みんながみんな飢えていた時代でも、平均摂取カロリーは1903kcalだったそうです。
食料自給率の数値がカロリーベースである以上、母数は日本人が摂取したカロリー量で決定します。
つまり、母数がヘルシー志向・ダイエットブームとやらでドンドン下がっているのです。
その状況で、たったの41%
まぁ、食料の1/3を占める廃棄物を考えない場合は、56%になるらしいのですけれど。
……そうだとしても、日本独自で生計を立てようにも話になりませんってヤツですね。

ついでに言えば、食料自給率ってのは畜産物は国内飼料で育てた分のみ自給率に換算するらしいのですが、農作物については輸入肥料の存在を一切考慮しておりません。
肥料の自給率は……平成12年度データで、
         生産量 輸入量 内需量 輸出量 (単位千トン) 国内自給率 
窒素質肥料   495  191  487  205      125%
リン酸質肥料  216  347  583    2       37%
カリ質肥料     15  310  382    2       4%
合計        726  848 1452  209      64%
となるようです。
当たり前ですけれど、栄養素ってのはどれか一つかけても健康な作物は育たないでしょう。
育っても、現状のような収穫量が望めないのが実情です。
さて、それを考えた上で食料自給率41%からこれらを引くと、一体どのような数値になるのでしょう。

加えまして、遠洋漁業の存在があります。
日本の食卓において、魚介類における国内需要のうち、カロリー占有量は凡そ6%ほどのようです。これらは自給率が5割程度のようですから、国内生産分はざっと計算しただけで食卓カロリー占有量の3%。。。
それらの何割が遠洋漁業で……つまり輸入されている原油を利用して漁に出ているのでしょう。
ついでに言えば、近海で獲れる魚も基本的に船を使っているので……燃料の自給率まで言っていると果てがないのが分かりますけれど、致命的ですね。
いや、そもそも国内の食糧生産自体、大型機械を使わないと生計が立てられない以上、こういうことを言っても仕方ないのは理解していますけれど。。。


ちなみに日本国内における飼料の自給率は3割程度です。
つまり、国産牛の3割は輸入肥料によって育てられただけの国産であり、自給率に数えられていないということです。
マーケット上において国産品の占有率が高いからと言って、それがすぐに食料自給率となる訳ではありません。
体感自給率≠食料自給率なのですね。
加えて言うならば、冷凍食品を始めとする加工食品……国産工場で製造されていると明記されている加工食品が、全ての原材料を国産品から作っているとは限りません。
あえて言うならば、それらは安価で大量に生産するのを目的としているため、最も安い原材料を使おうとする傾向が非常に高いのです。
……その手の食品加工業がそうやって原材料価格を抑えた上で、付加価値を稼ぐというシステムだからこそ生産額ベースの食料自給率は65%もある訳です。

ついでに言えば。
天候不順は確かに怖いでしょう。
そして各国と取引を行い続けることによって、天候不順に影響されないような食料の安定確保に繋げるという戦略は確かに有効です。
ですが、自分の友好国と険悪になってしまった取引相手とも通常通りの取引を行うほど、奇特な国家がそこまであるでしょうか??
また、自国での食糧危機が訪れた際に助けてやろうとする奇特な国家があるのでしょうか??

要は、自分で生きる力すらない国家は、外交悪化や世界規模の天候不順等を始めとする最悪の事態が訪れた時、どうしようもないまま滅んでしまいます。
少なくとも、農業生産国全てが自国の9割の食料しか生産できなかった場合、輸出される食料はゼロですからね。
そうなると、日本が得られる食料はゼロ。日本人は死に絶えますけれど、食糧生産国は9割の人間が生存出来ます。
天候不順が問題なのは事実ですけれど、輸入のみに頼るということは、他国の余剰生産分を期待することにしか他なりません。
余剰生産分がなくなるのと、端っから自国に使う目的で生産する場合と、どちらがいざと言う時に役立つか……言うまでもないのです。。。


結局のところ。

食料自給率だけが問題じゃありません。
エネルギー自給率も問題なのです。

いや、民主主義国家の場合、外交と貿易こそが最も重要な手段であるというのも事実であります。
そして、最大の問題は……それらで問題が起こった場合、解決するための施策として軍事力が用いられることが往々にしてあるということです。
軍事力を強化する必要は確かにあると思います。
最低でも防衛力というのは絶対に必要でしょう。

ですが、その防衛力すらもエネルギーや食料が足りないと効果を発揮しないのが実情であり……
また、防衛以外に……外交に軍事力を用いるような事態を想定するよりは、軍事力を用いずに日本国が単独で生計を立てられる程度のエネルギー・食料自給率を確保しておく。
そういう国家戦略を立てないと、防衛力だけを幾ら強化したところで、全く意味がありませんよ?
と、言いたかっただけなのです。

まぁ、こういう日本の事情を考えると……最低でも外交チャンネルを失うような羽目になること事態、あり得ない筈なのですけれど。
現状を理解しただけで、日本は単独で生きられないほどか弱い存在であると十分に理解出来る筈ですから。。。
……経済規模が世界第二位である日本ですらこうですから、世界中で自国のみで反映を維持できる国家なんてあり得ないのも事実ですけれども。。。

そう言えば、……どっかの首相がアホな約束をやらかして、最大の同盟国との仲を険悪にさせていましたね。
アメリカと敵対した場合、アメリカの機嫌を損ねてまで日本との貿易を行ってくれる国家が、一体何処にあるというのでしょう。
確かにあの国家は横暴で無茶苦茶ですけれど、話が全く通じない相手じゃありません。
契約と法、自由と正義を重んじる気質は、少なくとも彼らに根付いています。
と言うか、政府が多少の無茶をしても表現の自由が国民間に許されていますから、一気に政府支持率が悪化することで、それらの無茶が是正されるんですよね。。。


ついでに言えば、食料自給率とエネルギー自給率が低くても効果を発揮する核兵器は、日本人の性格上、使うどころか持つだけでも多大な時間と労力を要すると思います。
最低でも、いつでも作れるという技術力だけを確保しておけば、それだけで抑止力としてはそれなりの効果がある……と思うのですけれど。
ま、議論そのものは大事ですから、いい加減に議論するだけで禁忌とされる風潮は改まって欲しいものですけれども。。。


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